刑務所ワズ

刑務所わず

ご存知ホリエモンの刑務所体験記、です。
刑務所ナウ、も読んだのですが、ナウよりワズのほうが読みやすいし
私にとってはいろいろ学べる1冊でした。

刑務所に入るというのは
普通に考えたら相当に気持ちが落ちることのはず。
ましてや彼は自身で無罪を確信して戦ってきたわけですから
その落ち具合は相当なものだったのでは。

でもそこをただただ耐える、だけで終わらせずに、
経験をちゃんとアウトプットし、結果的に相当の売り上げに変えちゃう
とはさすがとしかいいようがありません。

ただ、おそらくこの記録についていえば
決して売り上げをあげることが「目的」ではなかったんだろうな、と思います。
結果的に売れた、だけであり、彼にとってはなんらかのアウトプットを
出すことを、生活の中に組み入れていくことが刑務所の中での生きがい
だったのではないかなと想像します。

とはいえ、刑務所でできること、も喜怒哀楽の幅も限られてはきます。
よって彼のそれまでの、また刑務所を出た後のいろいろなビジネス本に
比べると、淡々とした事実の積み重ね、つまりは
日々の食事、刑務所内の環境、当番の内容、他受刑者の状況、関係性
行事といった記録に相当のボリュームが割かれています。
しかしながらこうした記録に近いドキュメントを読んでいくだけでも、
日本における犯罪更生の課題がまざまざとわかってきます。

犯罪を繰り返す人の中にはもちろんいわゆる極悪非道な人も
いるのでしょうが(またそうした悪質な犯罪者がいることも、この本からはわかるわけですが)
本の中で堀江氏が繰り返しているように大半はごく普通の人たちで、
経済的な事情や本人たちのスキル、健康状態その他から「犯罪を繰り返さざるをえない」
状況に「なってしまう」ことが、本を読み進めていくうちにじわじわと、実感できてくるのも
この本の特性で、単なる獄中日記にとどまならいゆえんだと思います。

ということで、ホリエモンのことが嫌い、な人にもおすすめ、な一冊です。

今日のBGM
Try A Little Tenderness
Paul Giamatti & Arnold McCuller
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