レイチェルの結婚

レ・ミゼラブルのアン・ハサウェイの作品ってことで
ちょっと見てみました。もう5年近く前の作品ですけど。

一瞬ドキュメンタリー?と思うような不思議な撮り方がされています。
これができるってことは役者がみな達者、ということでしょう。
しかし確かにこれ、いわゆる普通の映画のように筋書きが進んでいったら
ちょっと、鼻しらむテーマです。

この映画においては、説明的なシーンはほとんどなく、登
場人物のせりふの端々から、徐々に登場人物の置かれた状況が
わかってくる手法がとられています。
この映画において重要なキーになっている弟の死も
映画の途中で、急にあかされ、やがては
この主人公がなにかやらかしたんだよね、ということを薄々観客に感じさせる
エピソードを盛り込みつつ、中盤で
薬物中毒の患者の会で自身の経験を語る、という手法において
詳細が明らかになっていく、という手法がとられています。
この「徐々に」のスピード感が実に絶妙。

ただ単なるいやなひと、ではなく
世の中の常識から逸脱するような困った人、を家族にもってしまった
とき、その葛藤たるや、他人には絶対にわかりようがありません。
この映画は「アメリカの縮図」ととらえて評価する人も多いようですが
私からすれば、薬物中毒、とか、両親の離婚とかそんなのは
この映画で主張したいテーマを効果的にするための
エッセンスでしかないようにみえ、見るべくは、家族だからこそ
愛と憎しみが共存するその関係性を、家族愛の象徴である
結婚式を通して描いているところではないかと思います。

こういうちょっとヘビーな家族の現実にも向かい合いながら
自分の幸せともちゃんと向かい合う、主人公の姉の姿は現実的で
人間的。ハッピーエンド、ではないけど、不幸な結末でもない
映画の終わらせ方、もまた秀逸でした。

号泣できるわけでもなく
爆笑できるわけでもない
すっきりしない映画だけど、すごい映画、でした。

今日のBGM
World without You
Belinda Carlisle
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テーマ : 映画感想 - ジャンル : 映画

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