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すべってころんで

田辺聖子さんの小説。その昔新聞連載されていたものらしいです。
ごくごくごくごく普通の、新興団地に住む主婦の物語。
長男がちょっと反抗期に入ったり(この反抗期が過激派だの
反戦だのが絡むのはやや時代がかっていはするのですが)
その昔の初恋の人と、会ってちょっと胸をときめかせてみたり
と、本当によくある普通の物語。

なのですが、そこにどてっと土着な大阪弁が小説の隅から
隅まで横たわっていることで、甘ちゃんな物語で終らずに
ちょっとしたおかしみや、力強さが流れ出てくる、それこそが
田辺さんの小説の醍醐味な気がします。

主人公のまわりにいる「大阪のおばちゃん」もまたいい味だして
ます

「言うたらなんやけど」と増田夫人は言った。
これも増田夫人の口癖である。
「言うたらなんやけど」というのは「こんなことは口に
すべきではないのであるが、しかし敢えていわせてもらえば」
という言外の意味が含まれている。
同時に「むやみやたらと、ここでしゃべったことは他人に
いいひろめないでほしいのである。何となればこれは
個人のごく主観的な見解であるから他人はそうは
思わないかもしれない。それを敢えていうならば」
という長い意味もある


関東の「ここだけの話・・」という前置きよりよほど
いろんな意味が含まれているってわけですね。
「言うたらなんやけど」な下世話な会話もこの小説の魅力です。

今日のBGM
そんなこといわないで
堺正章&クレージーケンバンド

ああ、剣さんのライブまた行きたくなっちゃった・・。
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テーマ : 読んだ本 - ジャンル : 本・雑誌

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