15時17分パリ行き

15時17分パリ行き

グラントリノの鮮烈な記憶が鮮明なうちに、前宣伝をみたもので、これは絶対見ると決め
封切り早々に映画館まで足を運びました。

なんかやけにヨーロッパの観光シーンが多く、なんでここをそんなに長くする必要があるんだろう?
と観ている途中は感じたのですが、観終わって納得。なんの覚悟もなく、なんとはなしに乗り込んだ
電車で事件が起きたという事実、なんの気なしにつぶやいた一言があとで振り返ると
実に重い一言となってあとで巡ってくるという意味合いを出すためのシーンだったんですね。

そして前知識なし、で見ちゃったもんですから、最後のオランドからの勲章授与シーンについては
あら、オランドまで巻き込んで撮影しちゃったの?なんて思ってたんですが、なんと俳優でもなんでもない
本人たちに演じさせていたんですね。
リアリティにこだわって撮影していたから、おのずと、あの時の思いが巡ってきた
と彼らは振り返っていますが、本当にてっきり俳優なんだとばかり思いました。それくらい、素人とは
思えぬ自然さです。
グラントリノでも、無名の新人を重要な脇役にもってきていますが、俳優で売り上げをねらわず
また名優に頼らずつくりきるのは、大した度胸です。日本のどっかの監督とは大違い。

主役の彼は、夢だったパラシュート部隊には入れなかったし
思い描いていた「戦火の中で戦う」ことで人の命を救ったわけではなかったけれど
理想とは違う、わき道から、人を許し人を救う意味を知り、そこに自分の人生の意味を
見出すわけです
人生失敗、と思ったことや、あまり気がのらないことの先に、大きな意味のある出来事が
おこりえる。それもごく普通の人にそういうことが起こりえる、ということなのだろう、と思います。
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グレイテストショーマン

グレイテストショーマン

いい意味でも悪い意味でもいかにもハリウッド、な作品。
悪い意味からさきに言っちゃうと、ストーリーは、変にハッピーエンド
&なにやら意味をもたせようとしすぎて、ちと鼻しらむところが
あるのですが、15000時間をも惜しみなく使った豪華な
ダンスシーンはハリウッドじゃなきゃできない豪華さ。

巷の評判では音楽が素晴らしいってことのよう。
確かに音楽はすばらしい。
でも音楽がすばらしい映画はほかにももっとあり、
この映画ならでは、というところだとやっぱり大がかりでいながら細かなところまでこだわり
造りこんだダンスシーンがこの映画の見どころではないかと

後世に残る名作か、と聞かれると?ですが
でも実に映画らしい映画。
見て損はなし。

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嘘八百

嘘八百
年末に予告編をみて、おっと思って観に行ってみました。

中井貴一に佐々木蔵之介ってこの2人だけで、妙なことにはなるまいと
思いましたが、やはり予定調和的に面白かったです。
2人がうまいのは当然として、脇のお笑いの人たちがうまい。
塚地がうまいのはもともと定評あるし、友近もうまくて当然、ですが
アホの坂田さんが絶妙。

面白いのになんかいまいちヒットしてないみたい。
映画館もすいてたし。
いまや映画公開するとTV番組行脚したり、
なりふり構わずプロモーションしまくるんですが
そういうこともなさそうだったし
宣伝の差じゃないかなあという気がしました。
映画としては悪くないんじゃないかと。
うーん、って考えていくとプロモーションって
やっぱりばかにならないってことなんですかね。

今日のBGM
Crusin
Gwyneth Paltrow & Huey Lewis
この曲も映画の中の一曲です

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オリエント急行殺人事件

オリエント急行殺人事件

アガサクリスティのミステリーはなんか、ちょっと歌舞伎っぽい。
〇〇実はのちの〇〇
というのは歌舞伎の定番ですが、アガサクリスティのミステリーもそこに通じます。

つまりはちょいと現実離れしてまして、ミステリーとしては私さほど好きじゃない、
のですが、現実離れしてるからこそ、映画映えし、楽しめる世界になってるな、と。

突っ込みどころは、なきにしも、ですが
演者は安定してますし、見て損はしないです

今日のBGM
Aloha Oe

冬にハワイアンを聞くとちょっとやっぱり
奇妙な気持ちになりますね。。





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グラントリノ

グラントリノ

もうかれこれ10年前の映画になるんですね。この出演をもって俳優引退、を言明した映画なのに
(実際は4年あと、監督兼、ではないですが、人生の特等席に出演しています)
アカデミーを受賞した、ミリオンダラーベイビーよりは、マイナーかしら?
少なくとも私は、これを見るまで記憶の外にあった映画でした。

しかしながらこれはすごい。戦争が終わってもなお残す、残酷な傷跡、暴力の連鎖の問題
移民の問題、貧困の問題、ジェンダーの問題、すべてがばらばらではなく、連鎖して市井の人々の中に
溶け込んで存在していくということが、主人公ウォルト、隣人のタオとスーにより
明らかになっていきます。

考えるんだ、と自分にタオに諭し、友人の床屋で髪を整え、ひげをそり、あつらえたスーツを
つくり、ウォルトは決着をつけにいきます。
決着のつけ方、はかっこいい、と称する人は多かろうと思いますが、正しくはない、愚かなやり方です。
でもこの決着のつけ方から、これまで3人がつむいできた生活に垣間見えていた問題がぐっと明らかに
なって映画は終わります。

なお、この映画の前に「不適切な表現が多くあります」という、「よくある」お断りが出てきます。
まあたいていこのお断りって、放送禁止用語がちらっとせりふの中にあるとかそのレベルなんですけど
この映画はまあ、差別用語、きたないスラングがてんこもり、です。
でもこの用語を使わないと、主人公が決してわかりやすくかっこいい人間というわけではない
ことが伝わらないし、また実際この手の言葉の応酬が、臆面もなくされていることは伝えられないわけで。
言葉を使うことの必然性、についても考えることができる映画です。

今日のBGM
Path Of The Right Love
Gloria Estefan

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