草間彌生 わが永遠の魂

草間彌生 わが永遠の魂

新国立美術館で開催中の草間彌生さんの展覧会に行ってきました
訪問客は非常にインターナショナル。英語、フランス語、中国語、ドイツ語もちろんそして日本語
とあらゆる言語が会場に満ち溢れており彼女の国際的人気がうかがい知れます。
日本に在住しているとおぼしき外国の方から観光客まで本当に客層はさまざま

草間彌生no2

会場の一部は撮影フリー。週末でさすがに混んでいたのであまりゆっくり撮影はできませんでしたが
広い一部屋に彼女の作品が四方に展示されている様はなかなかの圧巻。
ひとつひとつにテーマがあり、そこから彼女のメッセージが紡ぎだされている・・・
のでしょうが、作品があまりに鮮烈なので、そこに目が奪われてメッセージを読み取るまでには
至れません。
ただ、平日にいろいろ起きていた数々の些事がその瞬間は一気に吹き飛び
感情が解放されているような錯覚を感じました。

以降の部屋は撮影禁止ですが彼女の初期の油絵などが展示されていて
今の作風にどう近づいていったのかがよくわかります。玉ねぎを描いた静物画なんかも
ありました(といってもただの静物画で終わらずもちろん一定の個性が発揮されてはいるんですけどね)
初期のころはこうした作風を理解し、評価する人は少なかったのかなと想像していたのですが
結構早々に彼女の才能に気づく人が現れていたんですね。今よりも数倍もあらゆることに保守的であった時代に
あって、それってすごいことだよな、と思います。

彼女が幻覚を少女時代から見ていてその恐怖から逃れるために絵を描いたというのはとても有名な話です。
幻覚とは病なわけで、病は治療するほうが当然よい話。彼女にとってそれは重篤な闘いであったでしょうが
幻覚がなければこうした作品は生まれていなかったわけです。
芸術ってやつはほんとに魔物だということを実感させられた展示でした。

今日のBGM
Doin it all for my baby
Huey Lewis and The News






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近代工芸と茶の湯

国立近代美術館
久々の美術館探訪。
今回は国立近代美術館工芸館
近代工芸と茶の湯展です。

茶の湯というとなんとなく、少なくとも江戸時代よりは前、応仁の乱前後のものが
出てるんじゃないの?という気になりますが
こちらは1970年代が中心の、タイトル通りの近現代の作品が中心。

お椀から茶器、さらにモダンにして伝統を維持している茶室のたたずまいも
見られ、大変充実しています。
なのに入場料はなんと210円(工芸館だけ見た場合ですが)

いやいやこのお値段ではもったいない、というか申し訳ないかぎりの
充実ぶりです。

私のような器好き、は絶対見にいくべき、です。
厳寒が続いていますが本日のようにちょっと寒さが和らぐ日に
お散歩がてら江戸城のたたずまいを堪能しつつ訪れてみることを
お勧めします。

あ、国宝とかどこそこの何某という有名作家の作品じゃないと
見た気がしないという方はおやめくださいね。
あくまで器好き、の方にお勧めの展覧会です。

今日のBGM
Can You Celebrate?
安室奈美恵

小室バブルにあって彼女だけはちゃんと
生き残ってますね。
まあ小室さんもあのバブルから10年すぎて
再評価されてるみたいですけど
あのバブリーな作品群の中から最後
何が残るのでしょうか。

テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル : 学問・文化・芸術

生誕130年記念 藤田嗣治ふじたつぐはる展 ―東と西を結ぶ絵画―

Foujita.jpg

府中美術館で実施していた藤田の展覧会に行ってきました。
あの藤田独特の美乳白の絵に至るまでの
変遷、また人物画だけでなく、彼愛用の品を思い入れたっぷりに映画いてる画も多数あり
”Fou”(フランス語でくるっているという意味。日本語の「ふ」をフランスで正確に発音してもらうには
FuではなくFouでないというところとひっかけた表記)jitaができるまでの変遷をなぞることができます。

もちろん、ここで説明されている彼の絵の変遷は、さほど新鮮なものではないですが
それでも、彼がフランスで日本の油絵がいかに古いものであったか悟り夢中になって
画風を開拓していく様子や、フランスにあっても日本にあっても異端視されていく様子、
も年次を追って確認していくことができます。

秋田の平野政吉美術館はもちろん(まあさすがにあの、祭りの画は
移動できないですけどね)ランスの美術館からも作品が出てました。
彼が最後まで離さずにいたお気に入りの絵も惜しげもなく出ており
私が今までみた藤田の展覧会の中で最高の作品数、といえるかと。
初期の、おそらく彼のいうところの「古臭い」油絵も出ており、この平々凡々な絵の作家が
ここまで個性的で唯一無二の美術品を生み出すなんてとても想像できません。
そういう、発見ができたといういみあいでも面白く、堪能できる展覧会でした。

*もう残念ながら開催は終わっていますのでご留意を

今日のBGM
So little kindness
Huey Lewis and The News



弥生美術館・竹久夢二美術館

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FACEBOOKで友人が訪問している記事を読み、おおこれは面白そうだ、と行ってみたのが
こちらの展覧会。

文字通り、谷崎の小説の登場人物たちが来ていたモデルとなった着物の展示です。
ものすごく数があるわけではないですが、谷崎好きならたまらん面白さではないでしょうか。
私は谷崎で読んだことがあるものといえば細雪と文章読本くらいですから
おおこれがあの、△△子の着た着物か、という感動にはかけましたが
それでも谷崎氏独特の美観はなんとなくわかりはするわけで、
一見地味だけど華やかで、実は贅沢という世界に浸ることができました。

会場は昭和ロマン好きと思しき女子たちが多数来場。
着物を着ている人も多かったんですが、なんというか
「あなたそれ昭和を売りにしている(安物)レンタル着物でしょ」
というのがみえちゃう人もいて。
私ものすごく意地が悪いんでそういうレンタル着物と比べると
「似て非なる」とはこういうことだよな、というのを逆に実感できたり
しました。
気軽に楽しむという意味ではこういう着物は決して悪くないんですけどね。
やっぱり比較しちゃうとね。

さて弥生美術館は竹久夢二美術館と隣り合わせでかつ同じチケットで両方を
見ることができます。谷崎を見たくてきたので夢二のほうはさほど期待してなかったのですが
これが結構魅力的なものでした。
ああ夢二ってこんなに丁寧なこだわりのある人だったんだ
こんな地味な仕事もしてたんだ、という発見の連続でした。

夢二といえば美人画で有名ですけど、動物や絵の挿絵、さらに本の表紙など
実に多作。いかにも夢二という作品より、そういう小作品のほうが私はひかれました。
まさに大正・昭和の美意識を隅々まで感じることができました。
これは思わぬ収穫。まあもう1回この常設展だけのために見に行きますか
と言われるとそれは否かもですが、また今回のような魅力的な展覧会があったなら
また夢二の世界にも触れてみたいなと思った次第です。

今日のBGM
Small World
Huey Lewis and The News

テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル : 学問・文化・芸術

ファッション史の楽しみ 石山彰ブックコレクション

前回アップしたのは高品質なオートクチュールの展覧会でしたが今回は、その昔のオートクチュールや、普段着をイラストで紹介しているその昔のファッションブックの展覧会。


場所は世田谷美術館。その昔、大昔、まだ世の中にバブルというものがあった頃はのう、ここはナウなヤングたちがデートに訪れていたんじゃよ。。

とつい昔話をしたくなるのは昭和の性か。なんか建物もバブルっぽい気がしてきちゃいますが気のせいでしょう。

さて、展覧会そのものは大変素晴らしかったです。今のような写真などがふんだんに使えない時代にひとつひとつ丁寧な、しかしファッションを紹介しているのだから当たり前なのかもわかりませんが、とてもセンスが良くかわいらしい、一枚一枚額に入れたらちょっとしたインテリアなりそうなイラストがたくさん紹介されていました。

女性のイラストが当然多いんですが、私は男性のイラストが実におしゃれで素敵だなと思いました。
おフランスはその昔から男性もおしゃれだったんでしょうか。

ということで大変充実した素敵な展覧会なのですが、見る人たちのおしゃべりがうるさくて。もっと人が多い美術館なんて山のようにあるし、ひとりひとり大声で話してる訳ではないんですが、美術館で話をする時って、普通人は、素敵ね、とかこれいいな、とか一言二言交わすだけだと思うんですよね。
ところがここの美術館を訪れる人はほんと、会話するんですよ。おそらくはお洋服を勉強している人たちが多いんでしょうね。昔の繊細にして正確なデザイン画を見るとついついあれこれ話したくなるのかな。
わかる、わかるけど、でも、うるさすぎ。美術館の注意書きにもお話は控えて、と書いてあるのにあのうるささってなんでしょう。目くじらたてる私もこころが狭いのかもですが、でもやっぱり美術館は静かに私はみたいです。

今日のBGM
Healing Hands
Elton John



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